「エンジニアって稼げるっていうけど本当なの?」
「どうせ目指すなら高収入のエンジニアを目指したい」
収入の多さは働くうえでモチベーションになっている者も多いことじゃろう。
資本主義社会で生きる限り、金銭的余裕があるか否かで心の余裕も変わるので、当然のことといえる。
世間では、ITエンジニアは一般的な会社員よりも稼げるといわれているが、その実状を知らない者も多いことじゃろう。
結論からいえば、ITエンジニアも種類によって収入は大きく変動する。
今回は、そんなITエンジニアの種類のなかでも平均年収が高い種類を5つ紹介していくぞ。
ITエンジニアの平均年収
種類ごとの平均年収を紹介する前に、ITエンジニアの平均年収をおさらいするぞ。
ITエンジニアの平均年収は約540万円といわれておる。
一般的な会社員の平均年収が約430万円であることから、高い収入を得ているといえるじゃろう。
しかし、ITエンジニアも企業に所属している会社員であることが多い。
つまり、収入は所属する企業によって大きく変化するということじゃな。
同じスキルで似たような仕事をしていても、所属する企業によっては100万円も年収が違うということも十分あり得る話じゃ。
それでも
このように勘違いしてしまう者もいるが、所属企業だけではなく、種類や担当する業務範囲によっても大きく変動するぞ。
たとえば、高度なスキルや豊富な実績を持つ者は年収1,000万円以上、逆にスキルや実績が乏しければ200万円〜300万円ということもある。
さらに具体的にいえば、「テストエンジニア」と「テスター」では広い意味ではシステムのテストをするという役割を担っているが、テストエンジニアはテスト仕様書やテストスケジュールの作成といった上流工程、テスターは手順書に沿って作業するだけ…といったように、一見して同じ種類に見えても全く業務範囲が異なる。
どちらの方が収入が高いかなど、言うまでもなかろう。
稼げる職種か否か分別することはできるが、あくまで平均年収であり、スキルや実績、役割や業務範囲、社会的需要があるか否かなどさまざまな要因であることを忘れてはならない。
そのことを踏まえて、以降では平均年収が高いITエンジニアの種類を紹介していくぞ。
第1位:ホワイトハッカー(平均年収 約760万円)
ブラックハッカー(クラッカー)の悪意あるサイバー攻撃を迎撃したり、防御策を講じたりするホワイトハッカーの平均年収は約760万円じゃ。
一般的な会社員の平均年収より300万円以上高い結果が出ておる。
近年、あらゆるものがデジタル化したことによって、情報資産が財産に直結しているといっても過言ではない世の中じゃ。
身近なものだと、電子マネーや仮想通過、ネットバンキングなどが分かりやすいじゃろう。
同じく情報セキュリティの対策を行うセキュリティエンジニアの平均年収が約600万円ということからも、セキュリティに関する需要の高さがうかがえるのう。
ネットワークの世界はサイバー攻撃がいたちごっこであることから、今後も需要がなくなることはまずないじゃろう。
第2位:データサイエンティスト(平均年収 約730万円)
ビッグデータの活用をはじめ、企業ではあらゆるデータを根拠にした経営活動が行われておる。
これらの土台を支えているのがデータサイエンティストじゃ。
その需要は非常に高く、平均年収も約730万円と高水準となっておる。
データ分析の環境構築や抽出したデータを統計学を用いて分析、それらを企業活動に活かせるようレポート作成や企画を行うなど仕事の範囲も広く、さまざまな知識やスキルが必要じゃ。
同じくデータを用いるデータアナリストは、分析業務に特化しているが、それでも平均年収は約640万円となっておる。
また、IT技術先進国のアメリカでは、データサイエンティストの平均年収は1,200万円といわれていることも注目ポイントといえよう。
ITスキルだけではなく、英語力も兼ね備えていれば活躍の場を海外にまで移すことができ、高収入を実現しやすくなるのじゃ。
第3位:AIエンジニア、機会学習エンジニア(平均年収 約630万円)
AI(人工知能)や機械学習といった技術は企業へのシステム導入はもちろん、生活必需品や身近な家電などにも使用されていることからAIエンジニアや機会学習エンジニアの需要も高い。
平均年収も約630万円と、第3位でありながら一般的な会社員の平均年収を200万円上回っておる。
派遣社員でも、平均時給は約2,600円なので、日給にして2万円、月給にすると45万円、年収にかんさんすれば約550万円じゃ。
時給を単純計算しただけなので、これらに残業代や諸手当が加わることを考えれば600万円を超えてくることが分かるじゃろう。
「派遣は不安定」や「派遣は稼げない」といったイメージを持っていた者は、考え方が変わったのではなかろうか。
第4位:フロントエンドエンジニア(平均年収 約570万円)
ここまで、名前を聞いただけで腰が引けてしまいそうな職種が続いたが、一般的にも馴染みのあるフロントエンドエンジニアがここで登場するぞ。
Web制作のなかでも、コーダーやマークアップエンジニアの上位職にあたることもあり、専門性や仕事範囲も広いが平均年収も約570万円となっておる。
この平均年収は、コーダーやマークアップエンジニアとしてスタートしたWebエンジニアたちにとって、ひとつの目標ともいえるじゃろう。
今回は平均年収としては第4位に甘んじているが、スキルや実績があれば年収1,000万円を目指せる職種でもある。
Webは、フリーランスや副業でも稼ぎやすい分野であることから、副収入(複収入)することでトータルの年収アップを目指す方法もあるぞ。
第5位:インフラエンジニア(平均年収 約540万円)
未経験からでも目指しやすいインフラエンジニアが第5位じゃ。
その平均年収は約540万円と、一般的な会社員よりも100万円高い結果となっておる。
今回は一括りにしてしまっているが、クラウド環境の設計構築をするインフラエンジニアの一種であるクラウドエンジニア単体だけで見れば平均年収は約600万円と、フロントエンジニアよりも高い結果が出ているのは内緒の話じゃな。
未経験からの転職でインフラエンジニアとなり、実績とスキルを身につけ上流工程やスキルチェンジでクラウドエンジニアやセキュリティエンジニアを目指す…といったキャリアパスを考えると、なんともやる気が出てくる話じゃろう。
まとめ
このランキングでは、実作業をする職種にフォーカスしたので、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントといった職種は省いておる。
また、今回紹介したエンジニア各種は、いずれもスキルや実績次第では年収1,000万円を目指せるのも特徴といえよう。
無論、これらは平均年収であることから、ここにはないエンジニアの種類でも同様じゃ。
基本的に、会社員エンジニアをしている限り、その所属企業によって収入は大きく異なる。
加えて、エンジニアはスキルや実績が重視されることから、同じエンジニアの種類でも格差が生まれることを忘れてはならない。
稼げるエンジニアになるために、高額報酬を提示している企業はどのような人材を求めているのか、求人情報からチェックしてみるのも面白いぞ。
そこから、自分に不足しているスキルや経験を考えることで、キャリアマップを描いていくのじゃ。