「これから目指すなら需要や将来性が高い分野のエンジニアになりたい」
「需要の有無はどうやって考えれば良い?」
「未経験からでも目指せる種類はあるの?」
これからITエンジニアを目指す人はもちろん、すでにITエンジニアとして活躍している人でも、このような疑問や要望を持っていることじゃろう。
「IT人材が不足している」といわれているが、実際のところ需要や将来性の高さは分野や職種によって大きく異なる。
今回は、需要や将来性の高い分野や職種を、数あるITエンジニアのなかから厳選して6つ紹介していくぞ。
AIエンジニア
ビジネス利用はもちろん、自動車や家電などAI技術は日常に普及している。
AI技術の導入は、効率化や生産性の向上という目的以外に、少子高齢化問題における人材不足を補うという役割を果たしておるのじゃ。
よく「AIによってなくなる仕事がある」と耳にするが、その一方で導入されたシステムの運用保守といった新しい仕事が生まれているぞ。
少子高齢化問題の解決は未だ見えておらず、就業人口の減少は今後も続く。
人間の寿命が伸びたことや老後破産の問題も背景にあるが、人材不足については定年退職の年齢が引き上げられていることを見ても明らかじゃ。
このことからAIエンジニアの需要や将来性が高いことがよく分かるじゃろう。
データサイエンティスト、ITコンサルタント
昨今、ビッグデータの活用をはじめ、経営の意思決定の場でデータに基づき合理的に進められている。
こうしたデータの抽出や統計学から今後の方針を示すなど、データの活用やその補助を行うデータサイエンティストの需要は非常に高い。
また、データではなくITシステムの導入によって企業が抱える課題を解決するITコンサルタントも同様じゃな。
と疑問を持つかもしれんが、IT技術に関する幅広い知識が求められることはもちろん、ITエンジニアとして上流工程やプロジェクトマネージャー(PM)やプロジェクトマネジメントオフィス(PMO)の経験を活かせる職種でもあるのじゃ。
少し話が脱線してしまったが、需要や将来性が高い職種に転職したい者は覚えておくと良いぞ。
クラウドエンジニア
クラウドサービスの普及には目を見張るものがある。
従来、システムやサービスは自社サーバーで構築・運用するオンプレミスが主流だったが、時代の流れによって今となってはクラウドが主流となっておる。
システムやサービスの移管はもちろん、新規構築の需要は続くことが予想されることから、比例してクラウドエンジニアの将来性も高いといえるじゃろう。
セキュリティエンジニア、ホワイトハッカー
手段は異なるが、情報資産を守るという根本的な目的が同じセキュリティエンジニアやホワイトハッカーの需要も高い。
企業にとって、サイバー攻撃から情報漏洩やデータの改ざん・破壊をされることは、社会からの信頼の損失となり、経営活動に致命的なダメージとなることはいうまでもないじゃろう。
そして、サイバー攻撃は常に進化しており、その都度セキュリティの強化や対策が求められる。
つまり、その分セキュリティエンジニアに需要があり、今後も将来性が高いといことじゃな。
最近では、テレワークが急速に促進されたことで、従来の境界型防御では対応できず、ゼロトラストセキュリティが主流になりつつある。
まだまだ対応できていない企業も多く、こちらも需要が見込まれるので、興味がある者はチェックしてみると良い。
IoTエンジニア
IoTとは、Internet of Thingsの略で、直訳すれば「モノのインターネット」じゃ。
つまり、さまざまなモノがインターネットに接続され制御されている製品やサービスのことじゃな。
IoTは日常生活に溢れかえっており、家電や住宅・建物の遠隔操作、自動車の位置検知、スピーカーやホームシアターなど事例を挙げたらきりがない。
これら製品は今後も増え続け進化をしていくことは明らかであり、これらを企画・設計・構築していくエンジニアの需要や将来性も高いといえるじゃろう。
DXエンジニア
テレビCMでも、さも当たり前かのように使われている「DX(デジタルトランスフォーメーション)」も注目度が高い。
DXは経済産業省も推進していることもあり、多くの企業で取り組みがされているぞ。
「2025年問題」がキーワードとなっているが、それ以降もレガシーシステムからの脱却を目指すことが想定されることから、これらに携わるDXエンジニアも将来性があるといえるじゃろう。
まとめ
今回は6つをピックアップして解説してきたが、それ以外のITエンジニアの種類が需要や将来性がないというわけではない。
たとえば、スマホアプリが次々と登場していることでゲームエンジニアやアプリケーションエンジニアの需要が高い、IoTやクラウドサービスにはネットワークエンジニア…といったように、需要や将来性がある職種はまだまだある。
このように、企業活動や日常生活に溢れているIT技術に注目することで、自ずと需要や将来性が見えてくることじゃろう。
また、需要の高い職種は未経験者から目指すことが難しいのも忘れてはならぬ。
実務経験がなくとも、何かしらのITエンジニアとしての経験が求められるので、スキルチェンジやキャリアアップでの転職で目指すのが一般的じゃ。
需要や将来性が高い職種に就きたい者は、その職種に必要なスキルや経験から逆算して、ひとつずつステップアップしていくことを心がけるのじゃ。