転職活動をするときに必要になるもの、それは職務経歴書。
たまに求職者の方に「職務経歴書は必要ですか?」と聞かれることがあるが、絶対に必要じゃ。
聞かれる理由もわかる。「書くのが大変だからできれば避けたい」じゃな。
しかし、お主が転職するためには、確実に職務経歴書の書き方を覚えて、「転職の成功率を上げる書類」にすることが重要じゃ。
今回は、職務経歴書の作成にあたり、ひとつずつ順を追って「職務経歴書の基本の書き方」を説明していくぞ。
どんな職種でも共通して使える方法なので、ぜひ実践してみてほしい。
職務経歴書を書く前に、自分の歴史を棚卸ししよう
職務経歴書を書き始める前に、まずは「自分の歴史」の棚卸しをすることじゃ。
ノートに書いてもいいし、パソコンのメモ帳やWordで書いてもOKじゃ。
1.学歴を棚卸しする
自分が通った高校や大学の名称を時系列順に書き出す。
ここで注意してほしいのが、必ず「正式名称」で書くこと。
「県立・公立」が抜けておらんか?「コース・学科」の名称は略称になっていないか?
同時に「入学年月・卒業年月」も記載しておくのじゃ。
2.職歴を棚卸しする
次に、自分が経験してきた職業を書き出していく。注意点は学歴と同じく「正式名称」で書くこと。
「後株・前株」は合っておるか?漢字表記やカナ表記に間違いはないか?
会社名を時系列順に出したら、「入社年月・退社年月」を書く。職務経歴書に記入するとき「〇年〇カ月在籍」と書けたほうが良いので、月単位で確認しておくのじゃ。
最後に、各会社で経験した職種や仕事内容を、おおまかに追記していく。
「営業部販売促進課/自社商品のPRを行う/新規開拓営業」程度でOKじゃ。ここではあまり深く考えず、簡単に書き出していくのじゃ。
経験してきた仕事を1つずつ掘り下げよう
会社名、仕事内容が書けたら、「今まで経験してきたこと」を1社ずつ深く掘り下げていく。
ポイントは「思いつく限りすべてアウトプットする」という点。
以下は順番通りではなくても大丈夫じゃ。焦らずじっくりと時間をかけて行うこと。
1.成功したこと・失敗したことを掘り下げる
と思っとらんか?そんなことは決してない。
「PowerPointが使えるようになった」「緊張せずに電話に出られるようになった」など、どんなに小さな成功体験でも良いのじゃ。
誰もが「売上を200%伸ばしました!」なんて大きなことを書けるわけではない。大切なのは、他人と比較せず、自分自身が感じた成功を書き出すことじゃ。
同様に「仕事で失敗したことがない」なんて人もいないはずじゃ。日本人は成功より失敗のほうが詳細に覚えている。辛い思い出かもしれんがどんどん書いていくのじゃ。
2.楽しかったこと・つまらなかったことを掘り下げる
と書ければ満点かもしれんが、そこは人それぞれ。仕事に直結していなくてもOKじゃ。
例えば
部長のお子さんの話を聞くのが楽しかった
でも大丈夫。
ここで重要なのは「なぜ楽しかったか」「なぜつまらなかったか」を掘り下げることじゃ。
転職活動をするにあたり、次の仕事を選ぶ動機にもつながる重要な部分じゃ。
ひとつ書き出すたびに「なぜだろう?」と立ち止まってみるのじゃ。
3.仕事内容を細部まで掘り下げる
思い出せる限りすべての業務を掘り下げよう。
例えば新規営業であれば
と数字が出せると尚よい。
実績を数値化するのが難しい事務でも「毎週〇曜日に、〇時間かけて資料作成し翌日にメールしていた」「営業〇人のサポートをしていた」という風に数字を出すことが可能じゃ。
思い出すポイントは、1日の業務フローを順番に振り返ってみること。
という具合に、芋づる式に業務が出てくるはず。
職務経歴書に記入していこう
仕事の掘り下げが完了していれば、あとは情報を整理して職務経歴書に書いていくだけじゃ。
もし書くことがなくて詰まってしまう場合は、もう一度掘り下げをしてみるのじゃ。
でも、とにかく全部書けばいいというわけではない。
職務経歴書の書き方で最も大事なのは「応募したい会社が必要としているであろう情報」を書くことじゃ。
もちろん職務経歴書は詳細に書けば書くほど良い。しかし、一番伝えたいことが埋もれてしまっては本末転倒。
人事担当者に
もし、何が必要とされているかわからなければ、今一度求人情報を見てみること。求めるスキルや人柄、応募条件などが必ず書かれているはずじゃ。
その求人情報に書かれている人物が、「会社が必要としている人材」。あとは想像力を働かせて書いていくのみじゃ。
さらに転職の成功率を上げるため、もうひとつ重要なポイントをお伝えするぞ。
似たような職種に複数社応募する場合、職務経歴書を使いまわす人がおる。これは絶対にご法度じゃ。
同じような仕事でも、会社によって求める人材は異なるからじゃ。
面倒だと思っても、転職を成功させたいのであれば、必ず1社につき1つの職務経歴書を作るべきじゃな。
職務経歴書と履歴書のフォーマットは揃えたほうがいい
職務経歴書や履歴書をダウンロードして使う人に多いのが、フォーマットの相違じゃ。
使いやすい体裁を探しているうちに、バラバラのサイトでダウンロードしてしまい、「気づいたらフォントが違っていた」「枠線の太さが違う」といったことになりかねない。
これは人事担当者にとって、印象が良くないんじゃ。やはり、見た目が美しい書類のほうが、好感度が高いに決まっているからの。
また「小さなミスに気づけなさそう」というレッテルを貼られてしまうことすらある。
というわけで、職務経歴書と履歴書のフォーマットは、必ずそろえて作成するように。
まとめ
今回は、職務経歴書の書き方についてお伝えしたが、如何じゃったか。
業界や職種によって記載するポイントは変わってくるので、今回の内容はあくまで「基本」だと覚えておいてほしい。
大事なのは「自分がその会社でどう役に立てるかを伝えること」。
なかなか大変な作業じゃが、ひとつずつこなせば必ずできるはず。ぜひ、頑張ってみてほしい!